オーダーキッチン vs システムキッチン-12003.09.21.

最近問い合わせで、『費用に関すること』と、『オーダーキッチンにするか、システムキッチンにするか』といった内用のメールをよく頂きます。そこで、今回のコラムでは『オーダーorシステム』について触れてみたいと思います。

まず理解しなければならないのは、『システムキッチン』に対しての認識をはっきりしておかなければなりません。
”システム”とは誰にとって”システム”なのか。まず使用者側にとっては、「メーカーが用意したパーツを比較的自由に選択することが出来、それを自由に組み合わせることによって、キッチンが出来上がるというもの。そのために、それぞれのパーツはモジュール化され、実は客側でも簡単にバリエーション豊かなキッチンを作ることが出来る。パズルゲームのような感覚なのである。次に、メーカー側にとっては、各部材をモジュール化することにより、生産・受発注・在庫等の管理が極めて容易になり、ロスが少なくなり、コストダウンにつながり、それが利益につながっていく。企業としての取るべき自然な仕組みである。昔よく言われた「天板が一枚でつながってるからシステムキッチン」ということでは決してない。
しかし、ここで考えたい。ここで用意されたモジュール化された商品群はあくまで、メーカー側が用意したものであり、各メーカーの膨大な費用と時間を掛けた研究により、たいていの人は、ほぼ満足できる商品なのである。この”たいてい”の人の”ほぼ”満足がくせもので、人間はある程度、順応性があり、与えられたもので何となく使いこなしてしまうのである。もちろん、極端に寸法がヘンなのものなどは身体に対して負担が大きく順応しないが、そこは、メーカーの優秀なスタッフによるマニュアル化されたコンサルティングにより、そのようなことはまずないと言っていい。しかも都合がいいことに、食器やカトラリー、ラップなどのキッチン道具などは、極端なものを除いて似たり寄ったりの大きさなのである。だから、ここでは少数派は切り捨てられることになる。また、20%程度の不満ならば、我慢しろ。そのうち馴れてくるって、ということになる。
そしてもう一つ、システムキッチンにも実は2種類が存在する。「簡易施工型」と「部材型」と呼ばれるものだ。「簡易施工型」とは、サイズと形が決まれば自動的に内容(抽出とか扉の割り振り)も決まってしまう。選択できるのは、天板の種類と色、扉の色ぐらい。レストランで言えば、「本日のコース料理」のようなもので、内容がほぼ決まっていて、メインを魚にするか肉にするか、食後の飲み物をどうするかなどの選択する余地しかない。そのかわり、価格的にはかなり安く押さえることが出来るので、これにピタリとはまる人にとっては、非常に魅力的なキッチンである。しかし「簡易施工型」というように、現場での作業を極端に少なくし、施工を簡単に考えたものである。そういうと聞こえはいいが、実は建築というのは非常にゆがんでいる。いくら腕のいい大工さんが作っても、直角、水平、垂直になることはまずあり得ない〜もちろん、その程度がひどくなれば「欠陥住宅」ということになるが、そこまでのゆがみではない。そこに”簡単に”施工していくわけなので、建築側が曲がっていようが、ゆがんでいようがお構いなしなのである。だから心ある大工さんたちにとっては、その後のフォロー(アラ隠し)が大変なのである。〜もちろんこれも施工者の腕一つなので、非常に丁寧で、上手な方もいるはず〜一方「部材型」は、先述のような決まりごとはなく、料理をすべて選ぶことが出来る。そしてそれがそのまま値段の差となって反映されるので、意外に高いものになってしまう。施工に関しては、「部材型」は「簡易施工型」に比べると、ちゃんと施工していくようであるが、下手な人にあたったら最悪である。このあたりは『施工費』という名目で見積書に明記されているので、見てみるといいだろう。意外に高いことに気付くだろう。もしこれが安いからといって喜んではいけない。逆に心配した方がいい。だいたい、商品代の10〜15%が相場のようである。
以上が、システムキッチンについて、和田なりの認識である。part2ではメリット/デメリットについて考えてみたい。

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