オープンキッチンにする?-32003.10.01.

(前回の続き)
オープンキッチンした場合、最も気を遣わなければならないのが素材です。床材については、耐水性や掃除のことを考えなければなりませんが、なにより、ダイニングやリビングとの関係も考えなければなりません。同じに出来れば一番いいのですが、じゅうたんというわけにはいきません。クッションフロアは安価で耐水性があり、掃除もしやすいと、キッチンに使う素材としては申し分ないのですが、住宅のインテリアとしてはやっぱり、味気なく、興ざめしてしまいます。となると、考えられるのは、フローリング、タイル、石(テラゾー含む)、コンクリートなどです。次に壁、天井ですが、特にマンションの場合、消防法の関係で、燃えにくいものにしなければなりません。また、レンジまわりに壁を付ける場合は、清掃性を重要視するべきでしょう。何しろオープンなので、「いつもきれいにしておかなければならない」のですから出来るだけ簡単にきれいになるものがいいと思います。最近はキッチンパネルといって、大きなタイルみたいなものを付けることが多くなっています。一般タイルのように目地が多くならないので掃除が楽です。

また、照明にも気を配らなければなりません。クローズドだったときは、蛍光灯をつけておけば、全体に明るくなり、不便なことはなかったのですが、オープンになっても蛍光灯を使うと、(他の部分が白熱灯だったら)キッチンだけ妙に明るく、浮いた存在になってしまい、せっかくの「オープンキッチン」が台無しです。かといって、作業する上でのある程度の照度は必要です。そこで、スポットライトなどを利用して、必要なところだけが必要な分だけ明るくなることを考えましょう。光源も出来るだけ小さくし、目立たないようにした方がまとまりやすくなります。

キッチンのディテールにしてもそうです。常に目に晒されるわけですから、細心の注意を払わなければなりません。天板や扉の素材、仕上げ(ツヤ、目の向き、、、)、色、大きさ、厚み、納まりなどなど、どれひとつとっても、おざなりには出来ません。これらに関しては、他のコラムの中に書いているので、詳しくはそちらを参照してください。

というように、オープンキッチンというのは、「まぁ〜〜〜すてきぃ〜!!」ということだけが先行して、雑誌などにも取り上げられていますが、実は、かなりの勇気と努力が必要なのです。それを提供する側(われわれデザイナーやキッチンメーカー、工務店、リフォームショップなど)の裁量が問われるわけです。

ともあれ、その努力を乗り越えた向こうには、すてきな、快適な生活が待っているでしょうから、決してあきらめず、がんばりましょう。

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