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富士山をつかまえて
通りに面して、13.8mに渡るフラットな木の壁が立っている。この壁は家族のプライバシーを守ると同時に、内外に開けられた小窓に見え隠れする人影や、漏れてくるあかりによって、気配を感じさせ、その素材感、色調と合わせて、町並みに安らぎを与えてくれるだろう。内部空間はテラスを中心に展開される。まず玄関を入ると、目の前にテラスが拡がり、内と外の感覚がなくなるだろう。このテラスにすべての部屋が面しており、みんなで使う場所（LDK、和室、勉強室、浴室、トイレ）を1階に配置する。またテラスには1本の木が植えられ、東側隣地からの視線を遮ることができ、なおかつテラスをより、家族の求心的存在となることを強調させることができる。個室は2階に配置し、屋上デッキへと出られ、南東の角まで『富士山をつかまえに』行く。その距離感が大事なのである